世界遺産「宇治上神社」の「宇治」は「菟道」(うさぎのみち)で「うじ」だった。

宇治上神社とは

京都世界遺産を巡る旅、今回は宇治市にある宇治上神社をレポートする。

ご祭神は菟道稚郎子命(うじのわきいらつこのみこと)、応神天皇、仁徳天皇。
かつては「宇治」ではなく、「菟(うさぎ)の道」と書いて「うじ」と呼んだ。

宇治上神社の鳥居

宇治上神社のすぐ下には宇治神社があって、以前は2つで宇治上神社だった。
近くにある世界遺産「平等院」ができた時、この二社は平等院の鎮守社とされた。
明治に入ってから近代社格制度で宇治上神社と宇治神社に分離した。

宇治神社
宇治神社

アクセス

京都駅からであればJR奈良線に乗って宇治駅で下車。
約20分で着く。

JR宇治駅から宇治上神社は宇治橋通りを通って徒歩約20分。

宇治市の通り
宇治橋通り

宇治茶を楽しみ、お土産を探しながら散策すると楽しい。

▼宇治橋を渡って右に曲がるとすぐに到着。

宇治橋の紫式部
宇治川たもとの紫式部像

宇治橋を渡ってすぐ左には最寄りの駅、京阪電車の宇治駅がある。

宇治橋の手前には世界遺産「平等院」があるよ。

みどころ

「本殿」と「拝殿」が国宝で、境内地、建物はもとより木々の景観も含めたすべてが世界遺産なので、全体的に見ることがおすすめ。
また、菟の道だけにウサギの絵馬や置物、おみくじにも注目だよ。

宇治上神社のウサギの手水
宇治神社の手前にあるウサギの手水

宇治上神社の入り口前の池
入り口前の池

さて、宇治上神社の見どころをご紹介していこう。

樹齢330年のクスノキ

宇治上神社のクスノキ

神社に入ると大きなクスノキが目に入る。

宇治上神社のクスノキ2

樹齢330年の御神木、しばし見入る。

宇治上神社のクスノキを見上げる

桐原水(きりはらすい)

宇治七名水の一つで、唯一現存する湧水。

宇治上神社の桐原水

中に入ると身も心も清められる感じ。

拝殿(国宝)

鎌倉時代前期に建てられた拝殿。

宇治上神社の拝殿

拝殿の前には「清め砂」が置かれてあるよ。

宇治上神社の拝殿裏
拝殿裏側

清め砂

拝殿の前に盛られてある土。

宇治上神社の清め砂

上賀茂神社にあった神様が降りられる依代(よりしろ)ではなく、八朔祭(9月1日)に氏子さんたちによって奉納され、境内のお清め用の砂として1年間盛られている砂。
正月や祭りなどで境内にまき、境内地を清めるためにある。

▼上賀茂神社の依代はこの「清め砂」の起源になっている。

上賀茂神社立砂

本殿(国宝)

本殿ができたのは推定1060年頃で、現存最古の神社建築。

宇治上神社の本殿

中には菟道稚郎子命、応神天皇、仁徳天皇が祀られている。

格子の間から撮影しようと思ったんだけど、おそれ多くて。

宇治上神社の本殿2

前後で長さが違う屋根のつくりは、流造(ながれつくり)という。

摂末社

その神社と縁の深い神社の摂社と、それ以外の末社を総称して摂末社という。

宇治上神社の香椎社と住吉社
香椎社(右)と住吉社(左)

宇治上神社の春日社
春日社

宇治上神社の厳島者
厳島社

宇治上神社の武本稲荷社
武本稲荷社

さらに奥には「武本大神」と「武比知大神」の石碑があるよ。

宇治上神社の武本大神と武比知大神

巨石

お社があった「社跡」の標。
神聖な場所なので大きな石を置いて敬うという、昔からの慣わし。
「天降石」とか「岩神さん」と呼ぶ。

宇治上神社の巨石

境内には2つの石があるよ。

宇治上神社の巨石2

まとめ

予備知識なく(またかい!)訪れたので、ウサギのことをまったく意識せず宇治上神社を後にしてしまった・・・
境内にはウサギさんのオブジェを散策すると楽しいだろう。
ウサギのおみくじもしたかったなぁ・・・

宇治川側のある宇治神社を参拝してから宇治上神社に行くことをおすすめする。

朝霧橋を渡って宇治公園にも上陸したかったんだけど、前日の大雨で通行禁止になっていたんだよ・・・

朝霧橋

大きな課題を残して、また訪れることを決めたよ。

増水した宇治川

宇治上神社の隣には「源氏物語ミュージアム」があるので次回はセットで計画したいね。

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