瀬戸内国際芸術祭2019「女木島」編
瀬戸内国際芸術祭2019「あつまる夏」がもう少しで終わってしまう。
「ひろがる秋」は「本島」、「高見島」、「粟島」、「伊吹島」を中心にまわりたいので、「女木島」はぜひ夏に攻略したいところ。
昨日に行こうと思っていたんだけど、台風で中止になっていたんだよね。
台風が通り過ぎたので本日は女木島に行くよ。

女木島へのアクセス
女木島へのアクセスは高松港からフェリーで行く。
フェリーは高松港-女木島-男木島を巡っている。
女木島か男木島か1カ所しか立ち寄らない場合のみ往復料金が適用される。
女木島と男木島の両方に行こうとすると、フェリーに乗る度に片道の切符を購入する必要がある。

私は本日女木島にしか行かないので、往復740円で完結。
高松港の始発は8:00。
女木島には20分で到着するよ。
以下サイトをご参考に。
島内での移動手段
▼「おにの館」ではレンタサイクルを貸し出している。

島内の作品は密集していて、ほぼ女木港から歩いて移動できるんだけど、鷲ヶ峰山頂にある「鬼ヶ島大洞窟」の作品だけは遠くに離れている。
歩いて40分くらいの坂道で、もちろん歩いていけない場所ではないだけど電動のレンタサイクルで行くことをおすすめする。
※非電動では無理。
作品について
女木島の作品は「mg」でナンバーがふられている。
「mg13-B」などと「B」がつく作品はベネッセの作品という意味だよ。
それでは女木島の19作品のレポート開始。
※順番にはまわっていないんだけど、ナンバー順に掲載する。
mg01「カモメの駐車場」木村崇人

女木港に着くとカモメさんが一斉に出迎えてくれる、ような気がする(笑)
300羽のカモメさん、風が吹くとみんな同じ方向を向くんだよ。
mg02「20世紀の回想」禿鷹墳上

銅でできたグランドピアノが船に見たてられている。
いつもは帆を張ってあるのに台風の影響で降ろされているね。
音楽も鳴るらしいけど今日は静か・・・

カモメさんがピアノを心配そうに見ているね(笑)
mg03「MEGI HOUSE」愛知県立芸術大学瀬戸内アートプロジェクトチーム

こういう細部に気を遣うところ好き。


中に入ると左に光るお方が。

あらま、すてきなお部屋。

受付や、昨日の台風被害を掃除する方々から「こんにちは!」と元気よくあいさつをしていただいた。
あ、愛知県立芸術大学の学生さんで運営されているんだね。
留学生の方も数名いて日本語で対応していただいたよ。
床がシブいね。

細部に渡ってアーティスティックな管理がされている。



あ、あの絵の正面を撮るのを忘れた(笑)
というのも・・・
向かい合う鏡を見つけたらこれをやってみたかったのだ。

いつもは三脚を持ち歩かないのだけど、ミニ三脚を持っていた。
背の高い三脚でやりたかったなぁ。
▼ヘッドホンからは子供の声が聞こえてきた。


ウッドデッキに出てみよう。

あれ、先ほどの光る方のお仲間ですか?

いつも何かを撮る時、コーンとか電線とか邪魔だと思っているけど、あんな大きなコーンならいいね。
あれをコーンの標準規格にしていただきたい。

公式サイトは夜の画像になっている。
夜にも訪れてみたいけど、泊まるってことだよね。
※夏の繁忙期は18:10が最終便。
mg04「BONSAI deepening roots」平尾成志×瀬ト内工芸ズ。
香川県の盆栽は全国シェア80%。

香川大学のプロジェクト「盆栽ガールズ」というユニットまである。
さて、ほんの少し混雑していたので待ち。
砂の模様がいいね。

順番がまわってきて中に入ると、通路がせまいので荷物を下ろすか前に抱えるようにとのこと。
作品展示の部屋が3つあった。
っていきなり美しい盆栽。

床の仕上げも手が込んでいるよ。

木のブロックをひとつずつ敷き詰めている。
足の裏に優しくあたる。
しかしこの盆栽は美しいね。

どこを見ても美しい。

この部屋は真っ暗。

ライティングの加減が絶妙で霧が噴出されていてムンムンするんだけど、作品をずっと見ていたくなる。
最後の部屋は・・・

お風呂をアートに。

mg05『「島の中の小さなお店」プロジェクト Café de la Plage/カフェ・ドゥ・ラ・プラージュ』ヴェロニク・ジュマール
本日は昨日の台風の影響で12:00開店のところ、開始前に写真を撮らせていただいた。
ありがとうございます。

今日はマイ弁当を持ってきているので、次回にいただく(^^♪
mg06『「島の中の小さなお店」プロジェクト ヘアサロン壽』宮永愛子
開いていなかったので、窓の外から撮影させていただいた。

mg07『「島の中の小さなお店」プロジェクト ウェディング・ショップ』リョン・カータイ(梁家泰)+ 赤い糸
mg07~12までの6作品は同じ建物にあるよ。

飲食物の販売もしていて、あの麻雀卓に座って食事ができる。
※実際にマージャンをしてもいいんだって。
mg08『「島の中の小さなお店」プロジェクト ピンポン・シー』原倫太郎+原游

ユニークな卓球台が4つ。

ラケットとピンポン球は一人100円で貸してくれる。

さっきしている人がいて、撮らせてもらおうと声をかけようとしたら終わっていた。
mg09『「島の中の小さなお店」プロジェクト ランドリー』レアンドロ・エルリッヒ

コインランドリー。
でも洗濯物が回っている映像を流しているんだよ。
▼反対側のこちらは本物の洗濯機。

お金を入れて実際に洗濯機として使用可能。
洗濯1回500円、乾燥は1回100円だって。
虚構と現実を同じ空間に混在させるという作品の狙い。
mg10『「島の中の小さなお店」プロジェクト 世界はどうしてこんなに美しいんだ』山下麻衣+小林直人
薄暗く、クーラーが効いていて静か。
本がいっぱいあるね。

作品名「世界はどうしてこんなに美しいんだ」はヴィクトール・E・フランクルさんの「夜と霧」の中の一節なんだって。

「高松港周辺」の作品群では5台限定300円でレンタサイクルをしている。

レンタサイクルは普通のママチャリタイプで、タイヤだけが再現されている。

▼高松ターミナルビル「海の市場」にレンタサイクルがあるよ。

mg11『「島の中の小さなお店」プロジェクト un… こころのマッサージサロン』中里繪魯洲

椅子に座ってハンドルを回すと、釣り竿の先が青い水の中に入る。
そして釣り上げるという行程を繰り返す。
ハンドルを回している間、椅子の下にあるからくりが動き、様々な楽器を鳴らす。
室内には本物のマッサージチェアもあって、16分300円なり。
そして外には・・・

さっきのチェアとセットの作品なんだって。

ヒョコっとしていて可愛い・・・
風に揺られて回転するんだよ。

mg12『「島の中の小さなお店」プロジェクト 的屋』長谷川仁


壁にある丸いオレンジ板がルーレットになっていて、手前のボタンを押すと占いが始まる。
ルーレットが止まった場所へ行くと・・・

私の今日のラッキーアイテムは「島ネコ」
やったぁ!
って写真に写っていたの君だよね?

猫好きの私には猫ちゃんに会えただけでラッキーだよ。
mg13-B「女根 / めこん」大竹伸朗
これは大作だったね。

休校中の女木小学校を改装。

黄緑と朱色が映える映える。

この先は写真撮影禁止。

外に出ると・・・

ぬお!

壮大なアート。

女木島で一番芸術性が高いと思った。

床は小学校にもともとあったデザイン。

黄緑と朱色がすごくマッチしているね。
超ハイセンス。
女根(めこん)の意味は以下公式サイトより。
作品名である〈女根/めこん〉には、女木島の”女”と、「生命力」の象徴としての”根っこ”、そして本作品が女木島の人々の憩いの場として島に”根付いていくこと”への願いが込められています。
mg14『ISLAND THEATRE MEGI 「女木島名画座」』依田洋一朗

シアター仕立てのアート空間。

ポップなカラーで元気が出る。

2階に行くよ。

上映中ではなかった。
皆さんは始まるのを待っている。
私は先を急ぐよ。
mg15-B「不在の存在」レアンドロ・エルリッヒ

後述するレストラン「mg16瀬戸内ガストロミー」の中にある和室。
写真撮影禁止。
部屋に入ると和室で、奥にもう一つ同じつくりの部屋がある。
隣へ行く入り口は2つあるように見えるんだけど、1つは鏡になっていて通路のように見えるだけ。
ぶつからないように注意が必要。
公式サイトの写真をご覧いただくと分かる。
そしてもう1つの入り口から隣の部屋に入るんだけど、入るとそこは少し傾いた部屋になっている。
座るとものすごい違和感。
2×2の対面に座布団が敷かれていて、カップルが座っていたところに同席させてもらった。
彼らとなぜ傾いているのか話し合いをしたところ、彼氏さん曰く「居心地を悪くしてお客さんに早く帰ってもらう(笑)」、彼女さん曰く「実は設計ミス!」と盛り上がった(笑)
3人で出した結論は、「斜めにすると通ることのできる入り口に立った時、鏡に映った時のように見えるからかな」ということに。
彼氏さん、彼女さん脳の体操、楽しい時間をありがとうございました(^^♪
mg16「瀬戸内ガストロノミー」EAT&ART TARO
上記の「不在の存在」と同じ写真撮影禁止で、割愛させていただく。
mg17「段々の風」杉浦康益
段々畑がアートに大変身。

高松市内は猛暑で熱中症になりそうだけど、ここは確かに「風」が吹いて気持ちいい。
フェリーの「めおん2」が男木島から戻って来たね。

戻る時にヒャクニチソウが奇麗に咲いていた。

mg18「家船」KOURYOU

女木島は石垣が奇麗だね。

ユニークなお家。
昨日の台風で傷んだところを修復中だったので少しだけお手伝いさせていただいた。

中にも入ることができるよ。

中に入った途端、誰かがしゃべったよ。
外にいる君か。

ちゃんと口を動かして一生懸命しゃべっている(笑)

2階に上がる。
急なので気を付けて。

「こえがきこえる」と書いてあるけど・・・
さっきのロボット君がしゃべっていたよ。

さらに屋根裏がある。


私も家一軒をこんな風にアートで飾ってみたいと思った。

大がかりなアート、大変だっただろうね。

台風の備えと修復お疲れさまでした。

細部に渡ってこだわりがある妥協のない作品。

mg19「オニノコ瓦プロジェクト」オニノコプロダクション
女木島の山頂にある洞窟内の作品。
唯一離れた場所にある。
電動レンタサイクル(1日1,000円)で行くよ。
山頂までずっとアスファルトではあるんだけど、電動でなければ上がることはできない。

めおんがすれ違っている。

徒歩だとアスファルトの道を歩くのも良し、近道の階段もあるよ。

電動自転車だと10分で着いた。

▼鬼さんが歓迎してくれている。

ここは鬼ヶ島だからね。

瀬戸内最高!

洞窟へ向かう。
結構怖そう・・・

名も知らぬ君、私に勇気をくれないか・・・

かなり怖い・・・

さっそく鬼が出たよ。

中はかなり涼しい。
なぜか私一人。

かなり奥まで続いているようだ。
コウモリが飛んだよ!

さらに奥深い所へ突入。
とその時・・・
美しい!

燦然(さんぜん)と輝く鬼瓦のアート。
さらにさらに奥に進むと・・・

美しさのあまり怖さを忘れたよ。
出口は入口より高い場所にあり、さらに上がると展望台に行けるよ。




大島も瀬戸内国際芸術祭の作品があるよ。
女木島の風景
瀬戸内国際芸術祭の作品もいいんだけど、もともと女木島は香川県の中でも昔から人気のあるメジャーな島。


▼イースター島の倒れているモアイ像を修復するプロジェクトがあった時、テストに使用されたモアイ像。

小魚さんも美味しく育ってね。

島内はガザニアがいたるところで咲いていて和ませてくれる。

石垣が美しい。

他の島ほどではないけれど、島ネコさんも結構いて人懐っこく近づいてくれる。

女木島も他の島同様カフェが多数。

めおんが忙しそうにお仕事してるよ。

高松港からフェリーで20分だから海水浴にもおすすめ。

まとめ
どの作品もお気に入りになったけど、mg13-B「女根 / めこん」が非常に感動した。
そういえば作者の「大竹伸朗(おおたけしんろう)」さんは、直島の『直島銭湯「I♥湯」』、「家プロジェクト はいしゃ」、豊島の「針工場」をの作者でもある。
すごく納得。
瀬戸内国際芸術祭が終わっても、女木島にまた来るよ。

高松はとても暑いので、皆様、くれぐれも熱中症にはお気を付けを。

▼瀬戸内国際芸術祭2019をまとめているのでご覧いただければ幸いだ。