瀬戸内国際芸術祭2019!「豊島(てしま)」編
瀬戸内国際芸術祭2019の春の部「ふれあう春」での豊島のアートを紹介するよ。
高松港で「豊島」の作品を巡り、続けて「犬島」も巡って本日中に高松港に戻って来られるかどうかを確認したところ、「無理です(笑)」と言われた(笑)
本日は豊島に集中しよう。
豊島は小豆島とともに小豆郡なんだよ。
瀬戸内にある島の住所は聞いてもあまり参考にならないね(笑)
高松港からのアクセスは高速艇のみで、豊島の家浦港に直通の便と直島経由で家浦港に着く便がある。
運賃は1,330円。
私は始発の高松港7:41発、豊島家浦港8:16着で行った。
フェリーと違って高速艇なので定員は極端に少なく、整理券を渡される。
平日で人が少なかったものの、ギリギリ乗ることができたような気がする。
土日祝日などは早めの乗船手続きをおすすめする。
「まりんなつ1号」で行くよ。
定員は20名となっているけど、実際はもっと乗っていたよ。
サンポート高松を後に。
水しぶきが飛んでくるのでカメラを守ろう。
高松港から家浦港まで35分で到着。
今回は電動アシストのレンタサイクル1,000円でまわろうと思う。
上の写真の建物の裏にあるよ。
直島では徒歩でまわり大変だったからね(汗)
4時間を超えると、1時間ごとに100円加算されるというシステム。
さて、私がまわった作品をご紹介していこう。
島内の作品は大きく「家浦」、「硯」、「唐櫃岡」、「唐櫃浜」、「甲生」の5カ所に分かれている。
私は8:16に到着したのだけど、9:30が一番早い開始。
早く来ても営業していないわけだけど、屋外展示などは見られるものもある。
家浦港から一番遠い「甲生」地区にある「te16」と「te17」の近くまでレンタサイクルで行き、海を眺めて時間をつぶした。
また、te01『「豊島愛ランドスケープ」垣内光司』はご飯をを食べる場所で、昼に戻ってきてマイ弁当を食べたので作品順にはまわっていない。
まわり方を考えるのも楽しいのでいろいろ考えてみてね。
家浦
高速艇で到着する家浦港周辺の作品群。
te01「豊島愛ランドスケープ」垣内光司
昼ごはんを食べに戻ってきて食べたよ。
恥ずかしながらマイ弁当をさらす・・・
弁当が3割増しでおいしく感じられた。
te02-B「豊島横尾館」横尾忠則/永山祐子
ここは館内写真撮影禁止。
ここからのみ撮影可。
「母屋」、「倉」、「納屋」に作品展示がある。
上の写真右の建物は「母屋」で、床がガラス張り、床下には鯉が泳いでいる。
古民家なんだけど、畳の縁が赤色だったり、鯉が泳いでいる岩も所々赤色だったり独特の世界観が楽しい。
またトイレが全面鏡で面白い。
さらに、「納屋」にあるこの塔が素晴らしい。
内部は、床と天井が鏡。
滝の写真の葉書が壁にびっしり整列して並べられてあり、上を見上げると反射して大絶景。
te03-B「針工場」大竹伸朗
メリヤス針の製造工場跡にあるアート。
宇和島の造船所にて一度も本来の役目を果たすことなく約30年間放置されていた、鯛網漁船の船体用の木型。
素敵だね。
目的を果たさず無念だったと思うけど、再生されて価値のあるものになった。
こんな人生もいいな。
ここにはもう一つ作品がある。
船のパーツかね?
ここで女性がイチゴやミカンを販売していて、「どうですか?」と聞かれて買おうと思ったのだけど、小銭がなく買えなかった・・・
ごめんなさい~
瀬戸内国際芸術祭をまわっていて思うけど、クレジットカードが使えない時があるので、小銭も持ち合わせておいた方がいいね。
豊島はミカンやイチゴの産地。
移動中イチゴの香りがして食欲を掻き立てられた。
昨日倉敷美観地区でイチゴ三昧だったから今日は食べられないよ(笑)
硯
家浦港の西側にある作品群。
te04「ウミトタ」皆川明/緒方慎一郎
アートでありながら宿泊施設でもある。
1泊5万円に1名15,000円~と係の方から聞いた。
内部の写真撮影は不可。
壁には貝殻が。
5万円でも泊まりたいと思った。
1階のソファーはずっと座っていたいし、ロフトっぽい2階で1日中ゴロゴロしたいよ~
宿泊を前向きに検討したい。
te05-B「豊島シーウォールハウス」アンリ・サラ
映像と自動でたたくようになっているドラムの作品。
映像が流れていなくて残念だったね。
▼白いマツバギクさんがいっぱい咲いていた。
te06「コロガル公園in豊島 ©山口情報芸術センター」井筒耕平/会田大也
私、日焼けしたくないので紫外線対策にフェーズガードとサングラスをしているんだよね。
怪しい格好で「あ、受付ですね?」と係の人に聞くと「違う違う」と敬語を使用せずに言われた(笑)
「瀬戸芸ですよね?」と再確認すると「あ、そうです」と苦笑い敬語モードに(笑)
一体何と間違われたのだろうか?
遊び方自由のフリースペース。
壁には来場者が自由に書いたチョークアート。
参加型アートスペースだね。
デザインには自信があり、私もチョークで描こうと思っていたのだけど他の来場者が来たので小心者は退散。
先ほど軽蔑のまなざしの係の方に07-B「トムフナーリ」のことを聞くと親切に答えてくださった。
予約をしないといけない作品なんだって~
te07-B「トムナフーリ」森万里子
予約制だと後から知った。
次回リベンジだね。
家浦港で帰りの高速艇を待っていたら、瀬戸内国際芸術祭事務の方々の会話が聞こえてきた。
お客さんがバスの運転手さんに「楽しんで見てきてね」と言われ下車し、行ってみるとやってなかった、というクレームがあったとのこと。
気を付けよう。
唐櫃岡
豊島美術館のある唐櫃岡地区のアートたち。
豊島美術館は大人気で整理券を配布しているので、豊島に来たら最初に行くべきスポットだね。
まず豊島美術館で整理券を取り、「唐櫃岡」にある他のアートを見てから時間に合わせて豊島美術館に行くといい。
※豊島美術館の整理券やオンライン予約については豊島美術館の項目で説明しているよ。
te08「空の粒子/唐櫃」青木野枝
「唐櫃の清水」の横にあるよ。
荒(こう)神社。
平日でも賑わってるね。
te09「あなたの最初の色(私の頭の中の解-私の胃の中の溶液)」ピピロッティ・リスト
▼茶色の屋根は「te10島キッチン」の屋根。
暗い部屋に入ると・・・
円形のディスプレイに映像が流れている。
te10「島キッチン」安部良
『島の女性たちと丸ノ内ホテルのシェフが協働し、オリジナルのメニューを開発。地元産の魚や野菜をふんだんに使った料理が好評』とのこと。
屋根全面を写したかったのだけど、人がたくさんいたので・・・
te11-B「ストーム・ハウス」ジャネット・カーディフ&ジョージ・ビュレス・ミラー
一軒家で嵐を体験できるアート。
ホラーハウスかと(笑)
他のお客さんがいるから大丈夫なんだけど、一人だと怖くて無理だね(笑)
雷、土砂降りの音を楽しむ。
リアルに再現されているね。
te12-B「ささやきの森」クリスチャン・ボルタンスキー
風鈴が森に約400個設置され、すべてが優しく鳴っている。
音量は少し小さい感じ。
タイトル通り、「ささやき」。
鑑賞はいつでもできて無料だと思うのだけど、5,000円で風鈴の短冊に大切な人の名前を書くことができる。
「te15心臓音のアーカイブ」で受付を行っているので、そちらの営業にあわせないといけないんだね。
それぞれの大切な方への想いを乗せて、森全体からあたたかさが伝わってきた。
少し泣きそう。
te13-B「豊島美術館」内藤礼/西沢立衛
豊島のメインアート、豊島美術館。
結論から言って、ここは絶対に訪れるべきスポット。
猫ちゃんと少し時間をつぶした。
前述したけど、混雑時は時間が指定された整理券が配布される。
当日の整理券の配布状況は家浦港のインフォメーションボードで確認することができる。
また、会期中はオンライン予約もできるのでリンクを貼っておくよ。
受付を済ませると、美術館入り口は目の前に見えているのだけど、なぜか森を歩いて行く(笑)
自然に触れてから作品を鑑賞するという演出だね。
▼あの入り口から靴をぬいで入る。
館内は撮影禁止。
入った瞬間ドーム内に白一色の広大なスペースが広がる。
大大大感動!
天井には大きな穴があり、光の入り具合が絶妙。
撥水性の床には所々見えないくらい(直径1mmくらいかな?)の穴が開いている。
時々、それぞれの穴からチョロチョロとランダムに水が湧き出るんだけど、これまた確認できないような傾斜を水玉がゆっくり転がっていくんだよ!
皆さん水玉を眺めながらゆったり脚を伸ばしたり、天井の穴から見える景色を楽しんだり、時間の経過を鑑賞しているようだった。
私もここにずっといたかった。
今回のレポートの目的が、「すべての作品をまわること」だったことに気が付いた。
そんなことがどうでもよくなり、作品の観賞をもっと楽しむべきだと反省をしたよ。
撥水性の床のメンテナンスは1週間に1回くらいやってるんだって。
みなさんもぜひ水玉ちゃんと戯れよう!
※触ってはいけません。
ショップは随分縮小化された美術館のイメージ。
お土産、軽食コーナーがあるよ。
実物はこんなんじゃないから(笑)
唐櫃浜
この地区には作品が2つ。
注意点は、ここから「唐櫃岡」の作品群に行く予定の方は、坂が急なので覚悟が必要だよ。
te14「勝者はいない─マルチ・バスケットボール」イオベット&ポンズ
いろんなルールでバスケットボールを楽しむ事ができそうだね。
te15-B「心臓音のアーカイブ」クリスチャン・ボルタンスキー
自転車を置いて浜まで少し歩く。
ここも芸術性が高かったね。
館内写真撮影禁止。
館内から外は許可していただいた。
真っ暗闇の廊下、重低音で響く心臓音に呼応してランプが光る。
光った瞬間、壁のアートが一瞬見え隠れする。
閉所恐怖症ではないので、ずっとここにいたかった。
ご自分の心臓音を録音されたい方は1,540円でCD化ができるよ。
甲生
家浦港から一番遠い場所にある作品群。
te16-B「豊島八百万ラボ」スプツニ子!/成瀬友梨・猪熊純
スプツニ子!さんの世界観が素敵。
名前が覚えにくい(笑)
YouTubeで「スプツニ子!」さんの講演を見たけど、「スプニツコ」となっていてご本人が「名前がややこしくてすみません」とお茶目な一面を見られて楽しかった。
スプツニ子!さんはアーティストで科学者。
「ラボ」とは「研究所」、「研究室」という意味で使用されている。
室内は研究室っぽいアート。
このラボに映像が流れているんだよ。
※男装をした科学者が「スプツニ子!」さんかなと。
ここの世界観にもぜひ触れていただきたい。
映像は現地の史実をもとに製作されたわけだけど、主人公「豊玉姫」の神社が少し離れた場所にある。
ここは豊玉姫神社分家として正式に登録されているのだとか。
恋愛成就もお願いできるのかな?(笑)
次回「豊玉姫神社」を参拝してみたい。
te17「新作(タイトル未定) 進行中」田根剛
製作中で、完成は2022年を予定しているそうだ。
何か楽しい。
製作中ってのがいいよね。
※悲しいお知らせになるけど、2022年に訪れたら跡形もなかった・・・
その他のスポット
アート作品も良かったけど、豊島の風景は最高だった。
海のレストラン
全部まわり終えて(te07「トムフナーリ」は予約しなかったので残念)通りかかって気になったお店に立ち寄る。
お客さんが入っていく。
私も入っちゃいましょ。
ムホ(^^♪
メニューを見るとおいしそうなものを発見。
マイ弁当を持ってくるとおいしいのだけど、こういう地元のグルメも楽しみたいね。
次回はグルメも調べてマイ弁当を持参するかどうか考えよう。
参考:海のレストラン
瀬戸内の景色
アートにも癒され、景色にも癒される。
▼屋島、五剣山(八栗山)が見えた。
豊島美術館の通り、絶景だったよ~
まとめ
私は15:10家浦港発、直島経由で高松港には16:00に帰ってきた。
電動アシストレンタサイクルは4時間1,000円で、延長1時間ごとに100円。
私は16作品のうち15作品をまわって延長2時間、合計1,200円を支払った。
島内は急な坂もあるけど、体力があれば電動アシスト自転車ですべてまわることができると思う。
アシストのモードは「パワフル」、変速機は立ち漕ぎだと「3」、座って漕ぐと「2」がおすすめ。
わざわざ変速機のことを書いたのは、「こんな坂、上れるのか?」と一般的な常識で「1」で走っていたんだよね(笑)
「1」にすると進まない進まない(笑)
もう一度言うけど、座りは「2」、立ち漕ぎで「3」に設定すると、島内の坂は自転車で移動可能。
また、te07-B「トムナフーリ」は予約が必要なので公式サイトをチェックしてね。
さらに、豊島はオリーブやミカン、イチゴが特産。
小銭を忘れないようにね(笑)
瀬戸内国際芸術祭では行くことが一番難しそうな「犬島」には豊島経由になるので、またお邪魔することになるだろう。
▼瀬戸内国際芸術祭2019についてまとめたのでご参考に。