瀬戸内国際芸術祭2019!「小豆島」編
小豆島について
小豆島は瀬戸内海で兵庫県淡路島に次いで面積第2位(約150㎢)。
と、知ったような口調で始めたけどこのことを知らずに上陸してしまった・・・
38もの作品があり、自動車でも1日でまわれるかどうかなのだ。
高松港からは土庄港、池田港、草壁港、坂手港の4つの航路がある。
※姫路から福田港、岡山県日生(ひなせ)港から大部港など港や航路も多数。
私は呑気に高松港に行き、一番早く到着する港を選んだ。
そして土庄港行きが一番早い時間だったので、無謀にも土庄港行きの往復を購入してしまったのだった・・・
電動自転車ですべての作品をまわろうと思ってスタートしたんだけど、38作品のうち22作品しかまわることができなかった・・・
反省は最後のまとめに記載する。
土庄港の作品
sd01「太陽の贈り物」チェ・ジョンファ(崔正化)
オリーブの葉を王冠のかたちに仕立てた彫刻。
土庄港に着いたらすぐに見られる作品。
sd02「アートノショーターミナル」コシノジュンコ
コシノジュンコの世界観「天衣無縫の美しさと神秘」を見るだけでなく体験できる作品。
後ろに立って、この服を着ているように記念撮影をすることができる。
土庄港ターミナルの中にあるよ。
sd03「再び ・・・」キム・キョンミン
水をイメージした金属彫刻。
真横から見る。
裏側。
見ていると質感が心地よい。
迷路のまち周辺の作品
土庄港からsd04迷路のまちまで自転車で約10分くらい。
sd04「迷路のまち~変幻自在の路地空間~」目
10分ほど待つ。
スリッパを履き、自分の靴を持って入る。
作者の表記は「目」というグループ。
メンバーは荒神明香さん、南川憲二さん、増井宏文さんで編成、この作品は協力作家として柳生忠平さんが参加されている。
外壁を内部にも伸ばしたという作品。
迷路のまちにある迷路。
白塗りの壁で爽やか。
狭い場所があるので、荷物は少なめに。
所々に穴が開いていて外の世界が見える。
閉所恐怖症の私でも楽しく回ることができた。
白い壁のせいかな。
私は狭い通路を通っていて、段々狭くなっていき、角度が下になって最後は頭が下になって身動きができないという悪夢を時々見るんだけど(笑)
これで克服できたかもしれない!
sd22「つぎつぎきんつぎ」岸本真之(旧作)
この地区にあるんだけど、なぜいきなりsd22に飛んだのかというと、これは旧作なのだ。
同名の新作のsd22は「醤の郷周辺/草壁港」地区にあるよ。
※今回は行くことができなかった。
不要になった陶磁器を「金継ぎ」という手法でつなぎあわせているんだって。
迷い迷ったけど、「百十四銀行 土庄支店」のディスプレーに展示されている。
開館時間9:30~17:00となっているけどいつでも見られるよ。
三都半島の作品
この地区を電動自転車でまわるのは相当きつかった・・・
アップダウンの繰り返し。
sd09「花寿波島の秘密」康夏奈
入室するといきなり、何をなさっているのかと・・・
おお!
あそこに立つと海の中にいるようだよ。
sd10「境界線の庭」土井満治
鳥居の上部だけがひょっこり見えている。
そしてさらに鳥居の上にこの作品のミニチュアが。
面白いね。
登って瀬戸内を見る。
境界線というものをいろいろ考える。
小豆島は「島」だけど、高松市と何ら変わらない。
むしろユニークなお店もあり、常に海が見える風景だし山も多数。
「島」と「本州」や「四国」という境界線はどこにあるんだろうなと、小豆島に来て思った。
まあ四国、日本もそもそも島みたいなもんだよ。
sd11『自然の目「大地から」』フリオ・ゴヤ
イブキのツリーハウス。
イブキの息吹がきこえてきそうだね・・・
あのベンチに座ってマイ弁当を食べたいんだけど、鑑賞者がいっぱいくるからだめか・・・
廊下から枝が出ていて、芸が細かいなと。
sd12「Utopia dungeon」田中圭介
小豆島に植生している木100本を立てている。
▼それぞれの木の天辺には気のミニチュアが。
採集した木の高さは場所の高さにそれぞれに合わせているんだって。
木にはそれぞれ番号が振られている。
2階に行くとその番号のことが分かるらしいけど・・・
大きな緑の柱、この木の寂しい色の中に1つ緑色。
何か和む。
ポラロイドの写真が貼られている。
1階にある木の写真と場所をそれぞれ示している。
木とたくさんの対話があったことだろうね。
すてきな記憶だ。
sd13「海辺のクォーツ」平野薫
2つの部屋があった。
まず奥の部屋。
古着を糸になるまで分解し、あらなたかたちにしている。
そして手前の部屋。
4、5分間隔でいろいろと動くらしいけど混雑していたので確認できず。
sd14「明日の海」友定睦
ミラーボールで廃虚を演出。
▼時計がゆっくり回転している。
小豆島出身の小説家、壺井栄さんのエッセイ「ふるさとの海」を軸としたインスタレーション作品群。
▼正面の襖は映像を受けながらずっと回転している。
奥にはブイが飾られている。
外で回っているミラーボールを初めて見たよ。
意外性があってしばし見入る。
sd15「過去と現在の山にのぼり、銀未来の海をながめる」鹿田義彦
1階は登山を想起させる写真。
そして2階は海を想起させる写真。
実際に外が見えているわけではない。
しかし天井を見なかったことが非常に心残り。
ほんとに人間の視野は狭い。
あ、私だけか(汗)
sd16「潮耳荘」広島市立大学芸術学部有志・伊東敏光・康夏奈
これはどうやって作ったんだろ?
そこがすごく気になった。
ん?スピーカー?
波の音がきこえるよ。
ほー。
これで音を集めているんだね。
建物もいいし、ユニークな発想。
頭が柔らかくなった気がした。
sd17「エレメント」志水児王
光の動きに見入る。
余韻が残る。
落ちてくる光にいろんな感覚で光を照射。
水玉が止まって見える瞬間がある。
とても面白い。
そして天井に、光の揺らぎがうつる。
緊迫する時間を感じる作品だった。
sd19「山声洞」伊東敏光・広島市立大学芸術学部有志
中に入ると階段が。
あ、広島市立大芸術大有志の作品sd16「潮耳荘」と同じような作品となっている。
耳をあてるが音は聞こえず。
天井は抜けている。
森に向けられた耳のような収音機。
今日は無風だからね。
鳥の鳴き声もきこえない。
登ることもできるようだ。
醤の郷周辺/草壁港の作品
sd20「辿り着く向こう岸ーシャン・ヤンの航海企画展」シャン・ヤン
これ、公式サイトでは300円となっているけどほんとかな?
私はパスポートを持っているから言っているのではなくて、受付がなかったし、24時間鑑賞できるよね・・・
公式サイトをよく読むと、倉庫での映像作品などを展示しているとあるよ~
それか。
作者のシャン・ヤンさんは上記の作品をパーツにした船を作って航海する予定なんだって。
sd21「石の島の石」中山英之建築設計事務所
この作品は公衆トイレ。
公衆トイレの作品はもう一つ、行かなかったけどsd24「おおきな曲面のある小屋」があるよ。
伊吹島にも公衆トイレの作品があったね。
sd23「鐘舎 Bell Shelter」朱哲琴 (Dadawa)
鐘をならすとその音に反応し水が揺れる仕組み。
水が揺らいだ光をスクリーンに映し出す。
こういうの自分の家に欲しい。
お風呂の天井に湯船の揺らぎを映し出すアイテムを買ったことがあったな~
sd25「オリーブのリーゼント」清水久和
こんなユニークな作品もいいね。
鼻の部分に何か入っているぞ。
ミカン~
そしてもっと面白いのは、リーゼントのカツラが置かれてあって、リーゼントのツーショット記念写真が撮れるようになっているところ。
一緒に写真を撮っている方がいて、皆さん笑顔(^^♪
sd26「Umaki camp」ドットアーキテクツ
キッチンやスタジオがあって、島の人たちと自由に交流できるスペースなんだって。
sd27「ジョルジュ・ギャラリー」ジョルジュ・ルース
よく分からなかったんだけど、カフェ内にある作品らしい。
何か追加金が発生するのかしないのか、カフェメニューを頼まないと鑑賞できないのか分からないので入場せず。
この作品・作者は損をしているね。
瀬戸内国際芸術祭の意思に反していると思う。
sd28「静寂の部屋」ハンス・オプ・デ・ビーク
色なしの世界。
鑑賞者が色を自由にイメージする。
脳が刺激される。
寂しい空間に温かみが生まれる。
眼をそむけたくなる個所も。
花には色がついていて、これがある程度の方向性を与えてくれる。
しかしお腹のタプタプ感もよく再現されているね~
特に木の再現度が秀逸で、最初は本物の木を灰色に塗ったのかと思った。
係の方に聞くと、作っているとのことでびっくり。
その他
小豆島は魅力的な観光スポットがいっぱいあるのに、作品を見ることに専念しすぎたことが反省点。
しかし作品巡りをしていてロスタイムなしに見ることができたものや食べたものをまとめる。
土渕海峡
世界で最も狭い海峡で、ギネスブックに認定されている。
エンジェルロード
小豆島といえばエンジェルロードでしょ。
と言っても今回撮影した写真がイマイチだったので、過去写真を2枚。
▼四国八十八景選定地になっているのでご参考に(^^♪
神浦コミュニティーセンターのお接待
ここで休憩しようと思っていたら、何と無料でソウメンとオニギリをいただくことができた。
土曜日~月曜日にお接待をされているんだって。
ありがとうございました(^^♪
草壁港での接待
草壁港のお接待ではお茶と芋羊羹をいただくことができた。
ありがとうございました(^^♪
小豆島の景色
小豆島は山あり海ありの景色で、景観がとても素晴らしい。
他の島と、小豆島の半島などが絡み合う美しい景色となる。
小豆島に住みたくなってくるね。
ショッピングや娯楽、飲食などをするにしても、高松市に住んでいるより楽しいんじゃないかな。
毎日こんな景色を見ながら生活できるといいね。
毎日見ている方々はそうでもないのかな?
いろいろご苦労もあると思うので、羨ましいって言うとだめだね。
私は北海道出身と言うと、雪が奇麗でいいねと言われる。
雪かき大変なんだぁ。
まとめ
sd18「”Stand Up!” Series/駆け出した犬、浮遊する象」は飛ばしたんではなくて、写真がダメダメだった。
作者の髙瑞さんごめんなさい。
小豆島は人気があり混雑すると思って避けていたんだけど、港が複数あること、作品が多いこと、面積が広いことなどで鑑賞者が分散する。
寒霞渓の紅葉シーズンなどは行く港が限られるから混雑するけど、瀬戸内国際芸術祭に限ってはそんな心配はなかったね。
結論から言うと、小豆島はマイカーで朝一番に行き、屋外展示などを中心にまわる。
9:30から開場していくので、随時計画されるといいだろう。
※自動車のフェリー料金は各港往復10,000円が相場。
もしくは小豆島でレンタカーを借りる。
※1日5,000円が相場。
ある作品の受付の方に聞くと、自動車でも1日では難しいとのことだった。
どうしても島内を電動自転車でまわる場合は数日かけてまわること、フェリー乗船券は往復で購入せず、状況に応じて港を選べば良いと思う。
そして最後に言いたいこと。
すべての作品をまわる意気込みで自転車を立ち漕ぎしながら移動した。
魅力的な観光スポットを尻目に猛スピードで移動しながら思ったことは、せっかくの島めぐりなのに、作品を追うことばかりしていたようだ。
迷路のまちの散策、寒霞渓、二十四の瞳映画村、オリーブ公園など立ち寄りたかったぁ。
瀬戸内国際芸術祭の楽しみは、現地の方々の交流や、作品を通して風土や文化と関わることだと思った。
本末転倒していたなと反省するのであった・・・
次回3年後の瀬戸内国際芸術祭2022は、この反省をいかして楽しみたいと思う。
▼瀬戸内国際芸術祭2019をまとめているのでご覧いただければ幸いだ。