瀬戸内国際芸術祭2019!「本島」編
瀬戸内国際芸術祭2019ももう終わろうとしている。
今回は秋の部「ひろがる秋」のみ開催の本島をレポートする。
本島について調べると・・・
・笠島地区:重要伝統的建造物群保存地区
・塩飽勤番所:国の史跡
・東光寺「木造薬師如来坐像」:国の重要文化財
・旧本島小学校西分校:映画「機関車先生」のロケ地
などなど、瀬戸内国際芸術祭をやっていなくても十分見どころ満載の島なのだ。
※まわってみて思ったことは、魅力的なスポットはこれだけではない。
アクセス
本島は丸亀市に属し、丸亀港からフェリーで行く。
港には有料の駐車場があるよ。
JRの場合はJR丸亀駅から徒歩5分。

芸術祭が終わったら9:00~と13:20~の臨時便はなくなるんだよ。

また、会期中は他会場の「高見島」、「粟島」に行くことができるようになっている。
※会期外には存在しない便。
▼讃岐富士「飯野山」と丸亀城が見えていた。

フェリーに乗り遅れると、丸亀港で約2時間も潰すには厳しいのでよく計画してね。
本島からの最終は19:30だけど、作品鑑賞は16:30までなので、できれば17:10か17:50に乗りたいところ。
▼ずっと瀬戸大橋を鑑賞しながらの移動。

本島は与島のすぐ西にあるので、瀬戸大橋「与島PA」から見えるよ。
約35分で到着。

島内の飲食について
自動販売機は少ないので、喉の渇きにかかわらず発見すれば購入しておいた方がいいね。
泊港に到着すると、周辺には屋台のお店やカフェ、お土産屋さんがあるよ。

讃岐うどんも食べられる(^^♪

他にも屋台の鉄板焼き屋さんもあって、生ビールが販売されていたよ~
▼カフェでは魅力的なメニューがたくさん。

笠島地区への移動時は少し距離があるのでご注意を。
笠島への移動時は「勤番所」手前にお食事処があるのでちょうど良い休憩所になるかなと。

笠島地区では飲食には困らない。


さて、作品をご紹介していこう。
作品
作品は「泊(とまり)/甲生(こうしょう)」地区と「笠島」地区に分けられるけど、作品はスムーズにつながっているので今回は地区で分けずに掲載する。
今まで訪れた島で、初めて作品順にまわることができた。
島内のガイドが素晴らしく、迷うこともなかった。
ho01「Vertrek『出航』」石井章


咸臨丸をイメージした作品。
すごく精巧につくられている。
錆びている感じもとてもいい。
咸臨丸は初めて太平洋を横断した船で、本島の島民の方がいっぱい乗っていたんだって。
ho02「シーボルトガーデン」川口豊・内藤香織
建物の中には入ることはできず、庭の植物が作品。


シーボルトさんは、瀬戸内の魅力をヨーロッパに伝えた。
シーボルトさんが持ち帰った植物を庭で育てている。


散策すると花が咲いているので楽しいよ。
ho03「そらあみ<島巡り>」五十嵐靖晃


あれ?作品がないね。
春の部のみの会場「沙弥島」で展示されてあった作品が、秋のみの会場ここ「本島」で展示されるはずだった。
沙弥島の時の写真をはっておくよ。
※昨日は台風が来ていたから、片づけていたのかも。


ho04「海境」中村厚子


古民家内、スモークが定期的に出ていてレーザーを照射している。
水面を表現しているんだって。


ho05「漆喰・鏝絵かんばんプロジェクト」村尾かずこ
建物の屋根の下にある丸い絵看板が作品。


周辺に7カ所あるそうだけど・・・


今回は割愛するけど、絵看板の下には説明書きがあって作品をより深く鑑賞できるようになっている。


「虫送り」とは泊地区で行われている五穀豊穣と無病息災を祈る行事。
藁舟に虫を乗せて海に流すことが名前の由来。




その横に・・・


昭和58年から今も続いている島のマラソン大会なんだって。
ありゃ?マラソンを2つとしてカウントしたとしてもあと1つ足りない(泣)
頑張って探してみてね~
ho06「咸臨の家」眞壁陸二


外壁も見応えあり。
咸臨丸の水夫「横井松太郎」さんの生家に「咸臨」という作品を創作。
価値観や文化の違いを認め合うことを表現している。
内部はもっと素敵だよ。


作者の意図を感じながら、しばし見入る。
ここから次の作品まで少し歩くことになるよ。
ho07「恋の道」ラックス・メディア・コレクティブ


何やら船に浮かぶ巨大折り紙のようだね・・・


曾禰好忠(そねのよしただ)さんが平安時代に詠んだ歌をモチーフにした作品。
由良のとを渡る船人かぢをたえ行方もしらぬ恋の道かな
歌意:由良の瀬戸を渡る船頭が、櫂(かい)をなくして行方も知れず漂うように、この先どうなるか分からない恋の道であることよ
レンチキュラーという素材でできていて、見る角度によって色や絵柄が変わる。
燃えて揺れる船のイメージで、恋の不安を表現している。
ho08「産屋から、殯屋から」古郡弘


赤いテルテルボウズの間の道を入っていくと・・・


人が出てくる!ってわけではなくて(笑)
狭いから気を付けて。


お、これはネタバレしない方が良かったかな。


暗闇にいきなり現れて、意外性と作品の完成度にとても感動した。
ho09「善根湯×版築プロジェクト」齊藤正×続・塩飽大工衆


本島には昔、優秀な大工さんがいっぱいいた。
それを忘れないように、今後も続いていくようにという想いからつくられた。
景色はどこも良く、歴史もあって有能な方々が非常に多い本島の魅力は底なしだね。
本島、とても好きになった。
ho10「Moony Tunes」ツェ・スーメイ


大理石の模様が芸術的。


丸い大理石と、赤い糸で吊られた火山岩で「月と石」「海と宇宙」の関係を暗示している。


瀬戸内国際芸術祭の魅力は、のんびり島旅気分で来たのにこんな緊張感あふれる作品にとても刺激されるところだとつくづく思う。
ho11「笠島ー黒と赤の家」ピナリー・サンピタック


入り口の暖簾アートをくぐると・・・
あ、頭にカポっと装着する癒し系グッズ!


あれ気持ちいいんだよね。
作品名「黒と赤の家」ということなんだけど、「赤」はここかな?



冒頭の飲食店でも掲載した写真だけど、タイの食べ物を提供しているとのこと。
ho12「レボリューション/ワールドラインズ」アリシア・クヴァーデ


外から見るのと中から見るのとまたイメージが変わるので、じっくり鑑賞していただきたい。
もう一つの部屋にある作品にとても感動した。


鏡なのか、通り抜けられるのか、よく見ないと分からない仕切りがある。
▼これは現実に見えている2つの茶筒。


▼向こう側から見ると・・・


左側の茶筒は鏡に映った茶筒なんだよ!
手前の布を見ていただくと分かると思うけど、鏡に映っている部分、実際に見えている部分が交差しているよね!
▼これは現実に見えている茶筒と布。


これを考えたアリシア・クヴァーデさんは天才だ!
しかも、まだ仕掛けがある。
スリッパは鏡に映っている。


実際に見ると・・・


色違い!(笑)
ほんとに愉快な作品。
脳が刺激されてとても興奮。
ho13「水の下の空」アレクサンドル・ポノマリョフ


舟の下に鏡があって、水をイメージしている。
空が写ってきれいだね。
その他
冒頭でも述べたけど、瀬戸内国際芸術祭会期中でなくても訪れる価値がある島。








そして美しい景色たち!
▼牛島(手前)、飯野山や宇多津のゴールドタワーも見える。








作品以外もしっかり鑑賞してきたんだけど、今回は作品だけのレポートとしておくよ。
他は後日に。
まとめ
レンタサイクルはすべて貸し出されていたので、徒歩でまわることになったんだけど徒歩でも十分。
女性やお年寄り、ベビーカーを押しながらの方も歩いていたよ。
本島の作品は13作品で、少ないからすぐに思っていたら大間違い。
本島の作品のみの観賞なら自転車でまわれば半日でおわるだろうけど、それではもったいない。
ぜひ1日かけていただきたいね。
島の方々の太鼓演奏でのお見送り、とても感動した。


ありがとうございました。
また来るよ!
17:10のフェリーで夕焼けを楽しみながら丸亀港に戻ったよ。


本日の日の入りは17:30。
丸亀港まで35分だから、海に沈む太陽が見られるかな。


▼島と被っていなければダルマさんになったのに残念。


▼瀬戸内国際芸術祭2019をまとめているのでご覧いただければ幸いだ。