さぬき市の県指定天然記念物「長尾衝上断層」
さぬき市長尾名にはとても大きな亀鶴公園がある。
公園の少し離れた西側に県指定天然記念物「長尾衝上断層」があるのをご存じだろうか?
私は公園の前の道をほぼ毎週通っているし、1年に3回は亀鶴公園を散策している。
全然知らなかった・・・
文字が消えかかって、過去の写真などをネットで探して文字起こしした。
【長尾断層とは】
長尾断層は、斎藤実香川大学名誉教授が昭和35年(1960年)にこの場所で発見し、昭和37年に命名した逆断層です。長尾断層は、高松市南部の香南町からさぬき市大川町に至る長さ約24kmの活断層で、その一部が地表面に現れているのが、「長尾衝上断層」です。香川県の現在に至る地形が形成される経緯を知る貴重な標本として、昭和38年(1963年)4月9日に香川県指定天然記念物に指定されています。
【崖に現れた長尾衝上断層】
この崖では、上から次の地層が観察できます。
①花こう岩(茶色):約8000年前(白亜紀後期)にマグマが冷却した深成岩。断層破砕、熱水変質および風化によってもろくなっています。
②流紋岩(白色):約1400万年前(新第三紀)に長尾衝上断層に沿ってマグマが貫入し、白く粘土化しています。
—長尾衝上断層—
③シルト層(灰色):粘土質の土からできた堆積層です。
④れき層(石ころがある層):大昔の鴨部川に扇状地に堆積したれき層(※以降字が飛んでいる可能性アリ)
シルト層とれき層は約100万年前に堆積した三豊層群の一部で、基盤の花こう岩の上に堆積しています。
【長尾衝上断層の傾斜】
この崖では、長尾衝上断層のみかけの傾斜は左(南東)側から右(北西)側に向かって20°から10°と、小さくなっています。実際の断層面は、崖の右端で約50°南に傾斜しています。
【長尾衝上断層の動き】
この崖では本来花こう岩の上にシルト層やれき層が堆積していましたが、その後の地殻変動により花こう岩がのし上がりました。このような断層を逆断層といい、断層面の傾斜が30°より小さくなると衝上断層といいます。
【長尾衝上断層の活動時間】
崖の地層から長尾衝上断層はシルト層が堆積してから動いたことは確実で、長尾断層は、第四紀に繰り返し活動した活断層であることが分かります。
【長尾断層の地震危険度】
三木町におけるトレンチ調査等の研究成果にもとづき、国の地震調査研究推進本部は、平成15年(2003年)9月に長尾断層の地震危険度を次のように評価しています。
・最新活動時期:9-16世紀
・平均的な活動間隔:概ね3万年程度の可能性
・1回の断層のずれ:1.2m-1.7m南側隆起
・地震の規模:マグニチュード7.1
・今後30年間の発生確率:ほぼ0%
・今後100年間の発生確率:ほぼ0%
活動間隔は3万年なので、地震が起こるのはまだまだ先の話で良かった。
とりあえずスギナがいっぱい生えている。
来年のツクシ取り候補地に認定。
さて、長尾衝上断層。
亀鶴公園の前の道、讃岐新道を走っていると普通に見えていたんだね・・・
しかしあまり断層が見えないような・・・
さらに以前の写真と比較すると草が生えて見えている面積が少なくなってきている。
先日の南川のフジが指定を外されそうなのを見るとすごく心配だね。
そういえばこの近くに「池内城跡(台ガ山城跡)」がある。
昼寝城址を散策した時に知ったんだ。
長尾衝上断層も同じ台ガ山にあるんだよ。
ヤマツツジが見事。
Googleマップの案内で歩いて行ってみたんだけど行き止まりに。
イノシシが掘り起こした土とおサルさんの食べ残しとフンだらけ、スズメバチも多数。
先日はマムシさんとご対面したので本日は勇気ある撤退を。
おそらく道が違うんだと思うので、またリベンジ。