妙心寺退蔵院にある3つの庭園はどれも素敵
妙心寺の法堂にある雲龍図を見終わったら、他の塔頭寺院は拝観時間が終わっていた(笑)
京都のお寺は大抵の場合、3時のおやつ後は見られないので注意が必要だ。
と思っていたら退蔵院の拝観時間は17:00までらしく、入ることができた。
退蔵院
越前(現在の福井県)の豪族・波多野重道が、妙心寺3世の無因禅師を開祖として応永2年(1395)に創建した妙心寺の塔頭である。
建物はその後再建され、現在の方丈(重要文化財)は慶長年間(1596~1615)の建築である。
方丈西の庭園(国の史跡及び名勝)は、室町時代の有名な画家・狩野元信の作庭と伝えられている。200平方メートルほどの広さであるが、石組本位の枯山水庭園で、一見無造作に石や橋が配置されているように見えるが、全体として見事に絵画的な調和を保っている名園である。
寺宝のうち瓢鮎図一幅(国宝)は、瓢箪でなまずを押えるという禅の公案(試験問題)を絵に表したもので、足利義持の命により如拙が心血を注いで描いた最高傑作としてよく知られている。如拙は相国寺の禅僧であったが、宋元画を学び日本の水墨画を開拓した先駆者で、雪舟もわが師と呼んで手本としたといわれている。
ほかに、花園天皇、後奈良天皇の宸翰(しんかん)(重要文化財)などを蔵する。
とても静かで趣がある。
国宝瓢鮎図のある方丈へ向かおう。
お、瓢鮎図があった。
残念ながらレプリカ。
(本物は京都国立博物館にある)
ナマズなのになぜ「鮎」かというと、中国ではナマズの事を「鮎」と書く。
襖絵は損傷を防ぐため保管してあるそうだ。
現在は「退蔵院方丈襖絵プロジェクト」といって、ここに新たな襖絵を飾る計画が進行している。
多くの枯山水庭園は主として著名な禅僧、または造園家が作者になっていますが、当院の庭園は我が国でも珍しく狩野派の画家が作庭しております。絵画的な優美豊艶の趣を失わず、独特の風格を備えている庭園で、水が滝より大会に流れ込むまでの様子を白砂によって表現しております。常緑樹を主に植え、1年中変わらない美しさ「不変の美」を求めたものと考えられます。
室町時代の画家・狩野元信さんの作庭「元信の庭」。
庭師ではなく画家さんが作ったというところが面白い。
ナマズさんがいたるところでかわゆい。
通路の敷石も美しい。
▼切り込みが美しい。
細部のこだわりが奥ゆかしく、それらを鑑賞するのも楽しいね。
咲くところ見たいね~
この桜の両サイドに陰陽の庭がある。
さらに進んでいくと・・・
▼3つ目の庭園「余香苑」を見渡すことができる東屋が。
残念ながら立ち入り禁止。
音に癒される。
売店でお抹茶とお菓子(500円)を。
ここにもナマズさんが。
なかなか良いお茶室。
終始一貫してナマズさんか瓢箪、コンセプトがいいね。
お茶室近くにマンサクが咲いていた。
紅しだれ桜が咲いていたらここからの眺めは最高だね。
こじんまりとたたずむ退蔵院、その中に庭園が3つ、とても見所満載のスポットだった。
妙心寺を訪れたら外せないね。