PENTAX Qシリーズのマクロ撮影
PENTAXから発売されているQシリーズはセンサーサイズ1/1.7型(Q、Q10は1/2.3)で、センサーサイズの小ささを活かしたミラーレス一眼カメラ。
風景やスナップでボケが必要ない時、一眼レフのように大きいカメラで撮影することが難しい時、手軽に奇麗な写真を撮ることができる。
また倍率も高く撮影できるというメリットもあり、野鳥などの望遠撮影にも適している。
2012年3月にQが発売され、Q10、Q7、Q-S1と3回の進化を遂げている。
しかし2019年4月現在ではマクロレンズはまだ発表されていない。
PENTAX Qシリーズでマクロ撮影をするためには、いろいろと工夫する必要がある。
4つの方法について説明したい。
①Kマウントアダプターを使って、マクロレンズを使う。

これは過去に記事を書いたので、それを参考にしていただきたい。
写真はDA35mmマクロレンズで、Qシリーズで使用すると約5.5倍の画角になるので使い勝手が悪い場合も出てくる。
約200mmの望遠レンズになってしまうし、手ぶれが激しい。
三脚を使用することになると思うけど、Qシリーズのキャラクターに合わない。
②クローズアップレンズを使う。

クローズアップレンズは上の写真のようにレンズに付けて使用する。
※PENTAX 01 Standard Primeのフィルターは40.5mm。
レンズに虫眼鏡を付けて拡大する、というと分かりやすいかな。
1,000円くらいの出資で手軽にマクロ撮影が可能となる・・・と、言いたかったんだけど以下の実験を見ていただきたい。

キーボードの「U-な」を中心に撮影した。
▼次はクローズアップレンズを使用してみた

同じく「U-な」を中心に撮影したんだけどほとんど変わらない。
左下の「ひ」が消えた。
あまり意味はなかったのだなと思いつつ少しだけ被写体に寄れるようになった分、ボケ具合が少しだけ深くなるという副産物はあると実感してはいる。
また、PENTAX QシリーズはAF(オートフォーカス)より、MF(マニュアルフォーカス)にするとまた少し被写体に寄ることができる。
クローズアップレンズをMFにして撮影をしてみた。

ちょっとだけね(苦笑)
クローズアップレンズをMFで撮影するということも知っておいて損はないだろう・・・
③ステップアップリングを使用してより倍率の高いクローズアップレンズを使用する
②で使用したのは、「Kenko カメラ用フィルター MC クローズアップレンズ No.3」で、「PENTAX 01 Standard Prime」のフィルターは40.5mmに使用できる最大の倍率となる製品だ。
kenkoさんのクローズアップレンズはNo.1からNo.10まであり、No.10が一番拡大することができる。
No.10はフィルター径40.5mmの製品がないので、ステップアップリングを使用するとNo.10を使用できるようになる。
要するにPENTAX 01 Standard Primeのフィルター径を40.5mmから49mmに変更してkenkoさんのNo.10を使用するということ。
私は最終的にこの方法で使用しており、作例をと思ったんだけど今回手元にQシリーズのカメラが無い・・・
SONYのα7の購入資金となってしまったため・・・
④エクステンションチューブ
申し訳ないけど以下はQシリーズに実際使用したわけではない話になる。
SONY α7を使用した経験で書かせていただく。
α7でエクステンションチューブを試した。
まとめ
現段階でPENTAX Qシリーズのマクロ撮影は、
①マウントアダプターを使用しKマウントのマクロレンズを使用する
②クローズアップレンズ
③ステップアップリング+より倍率の高いクローズアップレンズ
④エクステンションチューブ
の4点になる。
メリット・デメリットをまとめる。
①について
画質劣化はないけど倍率がアップしすぎて使い勝手が悪い。
35mmの広角レンズが約200mmの望遠レンズとなってしまうので手ぶれが激しく三脚は必須。
200mmマクロのレンズって使い勝手が悪いよね・・・
またオートフォーカスは使用できず、マニュアル撮影のみとなる。
②と③について
すぐ着脱ができるけど画質は劣化する可能性がある。
(明るい場所での撮影であれば画質劣化は認められない。)
メリットは非常にローコストでマクロ撮影が可能となる。
④について
画質劣化はほぼないけど撮影するたびにレンズを外す作業が面倒。
筒が長くなる分、センサーに届く光量が下がる。
明るい昼間なら問題ないけど、ISO感度を上げれば画質劣化につながる。
せっかくのコンパクトカメラなのに、大きくなってしまう。
私が思うに、手放す直前に使用していた③をおすすめしておく。
(Qシリーズのキャラクターを考慮してのこと)
しかしコスト、メリット・デメリットを考えて自分にあったものを選んでいただきたい。
私はQシリーズを手放してしまったことを後悔している。
いずれQシリーズを買いなおしたい。