福山市「明王院」の国宝

福山市「明王院」の国宝

尾道市に向かっていると福山市で「国宝」という文字が目に入る。

「明王院(みょうおういん)」というお寺が近くにあるみたい。
少しだけ立ち寄ってみよう。

明王院案内図
真言宗大覚寺派 中道山「明王院」

寺号「明王院」というお寺はいっぱいある。
「中道山」という山号で区別しているわけね。

案内図を見ると本堂と五重塔が国宝なんだ。

明王院の国宝

簡単に言うと、五重塔は日本で5番目に古い五重塔。
本堂は和様と唐様の折衷様建築物で最も古い建物。

明王院縁起

明王院は大同2年(807年)弘法大師の開基と伝えられている。古来当寺は観音応現の霊場として信仰された。
平安時代より江戸時代に至るまで、この寺の山下には、門前町として繁栄した草戸千軒という港町があり、遠くは朝鮮、中国、南方諸国とも貿易した。
江戸時代初期までは、西光山理智院常福寺と称した。
本堂(観音堂)は鎌倉時代松、元応3年(1321年)の建立で和様を主とした折衷様式の現存中最古級の建物である。
昭和39年国宝に指定された。
五重塔は南北朝時代の貞和4年(1348年)の建立で純和様である。
現存五重塔中5番目に古い貴重な塔である。
昭和28年国宝に指定された。
その他、山門、庫裡(くり)、書院、護摩堂、鐘楼、五輪塔、七重石塔等の文化財指定物件がある。
庭園は、江戸時代初期に作庭された平庭として見るべきものがある。
なお、本尊十一面観世音菩薩像は、平安時代伝教大師最澄の作と伝え、重要文化財にしていされている。

平成27年9月吉日
明王院現住「弘雄敬白」
平成27年9月23日 縁起板修復 福山中央ライオンズクラブ

弘法大師空海さんのお寺(^^♪

明王院の本堂と五重塔
立派なご神木

境内は広い。
目的地尾道市まで行くので国宝だけ鑑賞させていただこう。

明王院の国宝「五重塔」

貞和4年(1348)に建立。
一文勧進の小資を積んで造られた純和様の建築物。
全国の五重塔のうち、5番目の古さを誇り、中世密教寺院における現存唯一の違例です。
初層内部には極彩色の仏画や文様が描かれて弥勒浄土の世界が広がっています。

五重塔の横に本堂。

明王院の国宝「本堂」

鎌倉時代の元応3年(1321)に建立された仏堂。
全体的には、和様の姿をとり、細部には大幅に唐様を採用した折衷用で、外陣の輪垂木天井は極めて珍しい手法になっています。
その他独特の技法も多く、全国でもっとも古い折衷様建築物です。

境内もとても素敵なところだし、周辺は遺跡も多く自然豊かな場所。
次回ゆっくり訪れたい。

・公式サイト
【電話】084-944-8881
【住所】広島県福山市草戸町1480番地2