「ハイジのラクレット」を、秋風の中で再現してみた

「ハイジのラクレット」を、秋風の中で再現してみた

プロローグ:秋の風と、静かな余白

まだ日差しは夏の残り香を抱いているけれど、木の陰に入るとすっと肌を刺すような涼しい風が抜けていく。

ふと足元を見ると、強風に煽られて落ちてきた葉っぱが、いつの間にか赤く色づき始めていた。

タイムラインの喧騒や効率ばかりが重視される世ことから少し離れ、自分の足で集めてきた本物の食材と向き合う。

今日は、大自然の中で「あのハイジのラクレット」を自分なりのスタイルで楽しむことにした。

落ち葉
日差しを避けると涼しい秋の風。
強風で落ちてきた葉が、少し赤くなっていた。

一皿のロジック:瀬戸内の恵みと、吉田牧場の深遠

手軽に済ませるのではなく、自分の目と舌を信じて選んだ妥協のない食材たちをテーブルに並べる。

まず主役は、岡山県・吉田牧場のラクレットチーズ。

日本のチーズ界の最高峰と言われるその無骨な存在感には、生乳の旨味がぎゅっと詰まっている。

吉田牧場のラクレットチーズ
岡山県・吉田牧場のナチュラルチーズと書いてあるけどラクレットチーズね。
無骨だけど圧倒的なコクがある。

▼吉田牧場
・公式Instagram
【電話】086-734-1189
【住所】岡山県加賀郡吉備中央町上田東2390−3

そこに合わせるのは、ジューシーで食べ応えのあるロングシャウエッセン、そしてコープ内にあるパン屋「ヘルメス」さんの香ばしいフランスパン。

ヘルメスのフランスパン
コープの「ヘルメス」さんのフランスパン。
チーズと肉汁を受け止める最高の相棒。

ロングシャウエッセン
豪快にかぶりつくためのロングシャウエッセン。

そして、この一皿の味覚構造において最も重要な役割を果たすのが、香川県産の「氷上ピクルス(ミニトマト)」だ。

氷上ピクルス
木田郡三木町・氷上ピクルスのミニトマト。
濃厚な味わいを引き締める緻密な酸味。

濃厚なチーズとソーセージの重厚な脂を受け止め、一口ごとに口内をリセットしてくれる緻密な「酸味の設計」。

このアクセントがあるからこそ、一皿のロジックが完成する。

▼氷上ピクルス
・公式サイト
【電話】090-1004-4152
【住所】木田郡三木町氷上300−1

強風とアルコールバーナー:野外でチーズを炙る作法

アウトドアの調理は、思い通りにいかないからこそ面白い。

この日は強い風が吹き抜けていたんだけど、愛用のトランギア・ストームクッカーが頼もしく火力を維持してくれる。

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あらかじめ自宅で茹でて持参した皮付きのジャガイモをカットし、フライパンで表面がパリッとするまで焼き直す。

隣でロングシャウエッセンにも香ばしい焼き目をつけ、吉田牧場のラクレットチーズはアルミホイルで丁寧に包んでじっくりと熱を入れていく。

トランギア・ストームクッカーで焼く
ストームクッカーで皮付きジャガイモとソーセージを焼き、ラクレットはホイル包みで温める。

ホイルを開くと、そこには黄金色にトロりと溶け出したラクレットチーズ。

吉田牧場のラクレットチーズ2

ミルクの芳醇な香りが風に乗って鼻腔をくすぐる。

オリーブの木の上で踊る、旨味と酸味の立体感

オリーブの木のまな板の上に、すべての主役たちを盛り付ける。

オリーブの木のまな板

切り分けたフランスパン、持参した絶妙な半熟ゆで卵、パリッと温めた皮付きジャガイモ、ロングシャウエッセン、そして氷上ピクルス。

ここに、熱々の溶けたラクレットチーズを回しかける。

オリーブの木のまな板とラクレットチーズ
きゃー

仕上げに粗挽きコショウ。
※少しチーズがすくなかったぁ・・・次回は3倍購入してリベンジ。

一口かじる。

ジャガイモのパリッとした香ばしさとホクホク感、ソーセージのジューシーな旨味、そして何よりも吉田牧場のチーズの濃密なコクが口いっぱいに広がる。

そこへ氷上ピクルスのミニトマトを弾けさせると、爽やかな酸味が重たさを一瞬で吹き消し、完璧な調和が訪れる。

アルミホイルの底に残った、カリッと香ばしいチーズの焦げ目まで逃さず味わう。

チーズ煎餅
焦げ付いたチーズ煎餅

これこそが、大自然のなかで自分の手で作り上げた者にしか許されない贅沢だ。

エピローグ:自分の足で歩み、本物を記録し続けるということ

こうして野外でチーズを温め、パンや芋と一緒に頬張ると、誰もが一度は夢見た「あのワクワクする瞬間」の本質に触れられた気がする。

自分の車を走らせてお気に入りの食材を集め、自然の風を感じながら火を興し、五感のすべてを使って一皿に向き合う。

その泥臭くて愛おしいプロセスのなかにこそ、自分にとっての本当に豊かな時間が流れている。

世間のトレンドがどう変わろうとも、私は自分の足と目で確かめた「美味しい記憶」を、この城(ブログ)にまっすぐ積み上げていきたい。