柱状節理のアート「由良山」登山
数年前に登った高松市由良町(ゆらちょう)にある由良山に再び登ってみた。
由良山は標高120.3mの山で登りやすかったと記憶している。
清水神社から西登山口を目指すコース、東登山口のコースに分かれている。
西登山口を目指すよ。
▼西登山口を目指すコースはアスファルトが続くけど自動車は進入禁止。
本土俵は鎌倉五郎影政の末裔(まつえい)鎌倉一学(奉納角力の先覚者大力無双で一世を風靡)が延宝4年創立した。
平成4年12月吉日建立
鎌倉一学の子孫 南部辰雄
と書かれてある。
▼ビワの花がいっぱい咲いていて、メジロさんが楽しんでいた。
ちょっと横道にそれることになるけど、素敵な空間を発見。
きれいな石だなとしばし眺める。
と思ったらまた採掘された空間が現れた。
これ以上は立ち入り禁止になっているので近づくのは危険なんだろうね。
池に写る柱状節理がとてもアーティスティック。
少し移動するともう1カ所柱状節理と池のリフレクションスポットを発見。
美しいと思っていたら納得の説明書きがあったよ。
由良山石の歴史
清水神社境内にある手洗い石には、元文2年江戸中期ごろと記されていることから由良石の採掘は江戸初期頃と推定される。
由良石は柱状節理の雲母安山岩で、淡い茶と青色からなり、加工の容易さは江戸時代以降の墓石、石灯籠、地形石等製品の多様化に見られ特に清水神社境内にある幕末の名工「内伝秀蔵」の作「玉取りの龍」等で知ることができる。
加工技術の進歩と共に、昭和初期の販路は全国に拡大され、一大地場産業として栄えた。その後、戦争による中断を経て、戦後の復興期には貴重な建設材料として広く利用された。
再び、山は活気を取り戻し、連日発破のごう音、採削機のそう音の時代が続いた。そんな好景気のさなか、1966年には皇居東庭の敷石として全国より厳選、採用された。戦後約40年間の採掘量は由良石全採掘量の実に90%に達したが、山には、残念ながら深い傷跡を残す結果となった。
1980年代より、土木工事の近代化、自然保護規制の強化特に貿易の自由化等により300年に亘り時代の要求に応えてきた由良石ではあるが20世紀の終わりと共に、その歴史を閉じることとなった。
関係者一同、山への感謝の意を表しその歴史を長く後世に、伝えたく、ここに碑を建立する。
2003年4月吉日
皇居の庭の石に採用されるってことはとてもすごいことだね。
さっき清水神社をお参りしてきたけど、『幕末の名工「内伝秀蔵」の作「玉取りの龍」』ってあったのかな?
登山が終わったら確認しよう。
しかし絶景だね。
魚が跳ねて波が立つ。
「ポチャン」が響き渡りそれは趣があった。
しかしお魚さん、きれいなリフレクションにならないやんけ~(´・_・`)
全集中水の呼吸11の形、凪~
波がおさまるのをしばし待つ。
鳥のさえずりに耳を傾ける。
▼歩いていると防空壕がいたるところにある。
閉所恐怖症の私はこの入り口を見るだけでも怖いので退散(苦笑)
さて、西登山口に到着。
アスファルトはここで終わり石段になるよ。
かなり急だけど頂上はすぐそこ。
岩を削った階段も素敵。
屋島、八栗山、小豆島、男木島、女木島などがよく見える。
ポットに入れたお湯でインスタント・ドリップコーヒーを入れて休憩。
歩いて来た道ではなく、東登山口に向かうコースで下山しよう。
削られた山の登山道なので、コースアウトしないようロープが張られている。
ロープの外側は厳重に有刺鉄線がさらに張られている。
頂上から少し移動したところで眺めがいいスポットがあるよ。
瀬戸内海も見える。
柱状節理と池も見えた。
登山中はツツジが楽しませてくれた。
こちらのコース、最初はなだらかだ。
段々急になってくるからご注意を。
西口は途中までアスファルトだから登りやすかった。
東口からはずっと階段なので体力に合わせて選んでね。
木の根を階段に使用しているところ、これも実にアーティスティック。
ちょっと木の根を踏むのに申し訳ない気持ちになったけど・・・
ここすごい。
香川県は事なかれ主義で、こんな危険な山なのなら入山禁止にしてしまいそうだけど・・・
石の説明書きにあったように人の想いがあるのだろうね。
そんなことを考えながら登山をしたよ。
東口直前にお地蔵さんの集団を見たんだけど、そこも圧巻の景色だった。
(なぜ撮っていない・・・)
戦時中、この採掘場は大砲など武器を隠すのに都合がよく、対空の要塞だった。
いろんな意味で由良山さん、お疲れさまでしたね。
私もここに敬意を表したいと思う。
さて『幕末の名工「内伝秀蔵」の作「玉取りの龍」』を探そうと思ってもないよ~
あ、案内図にあった。
分かりにくい場所にあったよ~
なかなか見ごたえあり。
もう紅葉も終わりかけ、冬が近づいて寂しい気分の早朝登山、なかなか良かったね。
由良山はいつも家から見ているので、ベランダからご挨拶させていただこう(^^♪
また登ろう。